エゴと狂気の悪魔学園RPG モナークの感想
こんばんは。端子です。
今回はモナークの感想を書きます。なるべくストーリーの核心に触れないように書きます。
最初に言いたいのですが、このゲーム、なんと素晴らしいことに体験版がありますので暇つぶしにでもダウンロードしていただくと面白いと思います。
多分数時間くらいで終わるんで!そこで肌に合いそうならちょっと製品版を検討してみてはいかがでしょうか。
なんと今ならamazonで3000円前後で買えますよ!!!!
↓PS4版
「3000円くらいのゲームが面白いんですか?」と思うそこのあなた!今からモナークのいいところと悪いところの説明をしますよ!ぜひご検討ください。
1.モナークってどんなゲーム?
エゴと狂気でユガミゆく学園を舞台に、七つの大罪(傲慢・嫉妬・憤怒・色欲・強欲・怠惰・暴食)のそれぞれを基とした七柱の悪魔とその契約者たちを、4人のバディ候補と組んで倒していくゲームです。
-なぜ敵対するのか?
1.学園から謎の力場が発生して出られない。
2.力場は契約者が発生させていると見られる。
3.契約者が力を使うたびに周りの人たちを発狂に追い込む霧が出る
この三つが大きなところです。
このゲーム内の大きなキーワードに「エゴ」や「狂気」があります。一見するとネガティブな言葉ですが、物事を前に進める力もまた持っています。
特にエゴですが、七つの大罪それぞれのエゴについての強さが主人公のパラメータに反映されるなど、大きな役割を持っています。作中に何回も登場する心理テストでは結果によってどのエゴが上昇するか決まっており、プレイヤーの性格に応じて主人公のステータスも変わっていくところが面白い要素の一つです。
http://monarkgame.comhttps://www.monarkgame.com/analysis/
突然ですが、この記事を読んでいるみなさん、お試しエゴ診断をやっていきませんか?
七つの大罪のどの傾向に近いかよくわかりますよ。だれしも中学二年生くらいに通ったことがあるのではないでしょうか。七つの大罪。
このモナークですが、ジャンルはいわゆる学園ジュブナイルRPGですね。有名なところだとペルソナやカリギュラとかですね。
2.モナークの良いところ
・キャラクター
最初にここを重視する人も多いのではないでしょうか。キャラクターのデザインはいいと思います。
バディ(パーティ)候補の会長のお写真を貼ります。公式サイトのスクリーンショットなんですけど、キャラクターの説明文が所々虫食いになっているのがもう怖いですね。どんでん返しされそうだなぁとサイト初見の僕は思っていました。
じっくり読んだら推理できちゃいそうなので、ネタバレされたくない人は伏せ字がないエリアをさっと読んじゃってください。
生徒会長の黒木ほの香さんに怒涛の罵倒をされるゲーム、モナークだけ!
— 端子 (@tansipp) 2022年1月5日
黒木ほの香さんの罵倒は気持ちがいいです。大崎甘奈さんから黒木ほの香さんを知ったオレはもうここでダメになっちゃった。
もう二人ほど僕が好きなキャラクターを。
いかがでしたか?
ぜひ下記公式サイトのキャラクター一覧を見て自分の好きそうなキャラを探し、そのキャラが持つ伏せ字の暗号の意味に震えてみてください。声優陣も割と
バディ候補4人は部室で会話してくれるんですけど、その会話がちょっと面白くて好きなんですよね。ドラクエ7や11でめっちゃ仲間に話しかけたりしていた人とかならわかると思います。
また、モブキャラもちゃんとプロフィールが描かれており、主人公のスマホの中にあるプロフィールからいつでも確認できます(スマホの中に大量の生徒の個人情報入っているの怖くないですか?)。フレーバーテキストも全員にしっかりと作られており、手の込みようを感じました。
これモデル多田野数人じゃないか?誕生日一緒だし。
ちなみに生徒の右側にダイヤマーク書いてある人はプロフィールの一部が伏字になっており、ある条件を満たすと開放出るようになっています。カリギュラの因果系譜に似ていますね。
・ストーリー
エゴとか神とかの話はすごいまとまってました。お互いが悪魔から渡された権能を使って、エゴをぶつけ合うストーリーはどこまでも人っぽく、それでいてアツかったです。テーマが七つの大罪であるだけあって、多くの人に思い当たる節のありそうな、人として生きていく上でうまく付き合っていかなければならない感情(憤怒や嫉妬とか)の話もあって共感できるポイントも多かったです。
そして、終盤に向けての追い上げ、カタルシス溢れる終盤を経て最後に見たエンディングではスタッフロールが流れている間、一つの映画を見終わったかのような清々しい気持ちに包まれました。とても良い作品でした。
しかし、人によっては「本当にそうなんか?」と頷けない話に出くわすこともあるとは思います。
総じて脚本の人のエゴや思想・世界に関する考えが強く出ていました。
今後の心持ちにちょっと加えたくなる、人のエゴの確信をついた話もいくつか出てきました。以下は僕が唸らされた遠野スミレさんの恋愛持論。
高校生のギャルでここまで恋愛に冷めていることが怖すぎてスクショ取っちゃった。
・楽曲
カリギュラもそうだったように、モナークにもまた魅力的な楽曲がたくさんあります。
戦闘BGMがボーカル付きの楽曲であるのもまた闘う相手に込められたメッセージを感じて、その分まで盛り上がってしまいました。
僕が好きなのは愛厭奇縁。音が好きだしこれが戦闘曲になるのは、良すぎ〜〜〜〜〜!!
おそらくサブスクとかで探せば出てくると思います。モナークの曲がまとまったこのアルバムが。OPから12曲の戦闘曲、EDまで含めた豪華な一枚。曲バレを厭わない人ならぜひここから聞いてみるのもありかと思われます。
・戦闘システム
本作ではファイアーエンブレムのような、マップ内で移動、攻撃を繰り返すフリームーブターン制コマンドバル戦闘システムになっており、相手の軍を全滅させれば勝ち、主人公が力尽きたら負けというふうになっています。キャラそれぞれでできることが違うので、軍師のように頭を働かせて闘う必要があるのですが、これがまた楽しい。作戦を練って格上のレベルの相手に勝てたときはめっちゃ気持ちいいです。戦闘では「技能」と「権能」をそれぞれ使うことができ、主に「技能」はHPを消費して発動、「権能」は発動後発狂度が上昇するデメリットがあります。HPは0になるとキャラが死に、発狂度は100%になるとキャラが発狂状態(DEF以外のステータス上昇+3ターン後に自滅)になるため、それぞれデメリットを考慮した選択が必要です。結構頭を使うゲームなので強敵は酒飲みながら挑まない方がいいです(体験談)。
・ホラー溢れる探索・謎解き要素
本作では異常化した学園の探索して、敵の居場所を探すパートが多く盛り込まれています。異常化したエリアでは霧が立ち込めており、霧に触れ続けると一定の割合で狂気度が上昇していくため手早く探索しなければなりません。また、探索パートではヒントがほとんどなくそこそこ硬派な謎解きがいっぱいあります。でもその分溶けると楽しいです。僕はレイトンで鍛えた謎解き力でなんとかしました。本当に詰まったらネットで検索しましょう。やっぱり酒を飲みながらやらない方がいいです(体験談2)。
また、霧の中ではデスコールという異界からの着信がかかってきます。着信音は禍々しく、また着信するとコントローラーも超ブルブルして怖いです。デスコールに出てしまうと深淵にひきずり込まれ、すごいレベルの高い敵に出くわしてしまいます。しかし電話に出るボタンを押さなければいいため、対処は楽です。なりっぱなしの電話を放置しておける強い精神力が必要ですね。デスコール着信中は自我のない生徒が寄ってきて発狂してくるのが非常に怖いです。生徒の発狂に巻き込まれると強制退場になるのでひたすら逃げましょう。ここはホラーゲーム要素ですね。
・悪魔のデザイン
テーマが七つの大罪ということで、七つの大罪それぞれに対応した悪魔がいるのですが、そのデザインがとても好きです。人型なんですけど、風貌はザ・異界の者って感じがするんですよね。下に公式のイラストを貼ります。
どれがどの大罪の悪魔かはみなさんであれこれ考えてみてください。楽しいですよ。
3.モナークの人を選ぶところ
・グラフィック
まず最初にお話ししなければならないことがあります。皆さんはフリューのオリジナルゲームをやったことがありますか?したことがある人は大丈夫です。そのままお待ちください。
したことがない人へ。
こんな感じです。ちなみに表情はほとんど動かず口だけ動きます。でも、個人的にはカリギュラよりは進化したなぁと思いました。個人的にはカリギュラ2がPS2ならモナークはPS3初期くらいあると思います。でも結局表情はほとんど変わらず硬いままだから、CGじゃなくて会話文の隣にあるイラストを、見ようね!
・仲間の魅力が出るまでめっちゃ時間がかかる。
本作はバディ制度であるため、4人いるパートナー候補のうち一人と行動しているときはほかのパートナーとは行動できないです。基本的には行動しているパートナーとの掘り下げが主になるため、パートナー4人分のストーリーをある程度進めるには時間がかかるという難点があります。根気強くストーリーを進めましょう。
・レベル上げがかなり必要
ストーリー上で必須の戦闘は少なく、それだけでは次の戦闘に十分なレベルにならないことも多く、レベル上げが結構必要になります。僕はプレイ時間の1/7くらいはストーリー関係ないレベル上げしてた気がします。また、フリームーブターン制コマンドバトルのため、毎回移動と攻撃の入力が必要であることからレベル上げのための戦闘の手間がやや多いです。
この問題の救済方法として、レベル上げ用の経験値が多くもらえる豊穣の狩庭という系列のマップがあるのでそこで地道に上げましょう。
4.まとめ
やりたいこととは伝わってくるし、音楽もストーリーも良い。ただCGだけちょっと追いついてない感じでした。世界はもっとフリューにCG予算を渡してください…。でもCG以外の不満点はレベル上げ以外そんなになかったので、興味ある人はぜひやってみてください。
ストーリーの方向性は尖っているので、体験版で少し様子見て、全然合わないとかじゃなければ買ってみてもいいと思います。冒頭に示したURLの通り、今ならなんと2000~3000円程度で買えるので、超お得です。
みなさんもぜひ、自分の中のエゴと向き合って、狂気を支配して、4人のバディと共に学園の結末を見届けましょう!
それでは、良い異常学園ライフを〜!